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コラム

プロセス評価の本を出しました

 プロセス評価の本を日経BPから出しました。題名は、『さらばイエスマン 人が活きるプロセス評価』です。書店でお買い求めいただけるのは、本年4月3日からです。以下、簡単に本書内容を説明しますので、ご興味ありましたら是非ご一読お願いします。

 バブル崩壊後多くの日本企業が、それまでの終身雇用や年功序列制を見直して、成果主義の導入を始めました。現在では8割以上の企業が導入済みですが、一方では様々な問題が表面化・制度の見直しが増え、成果主義の崩壊が懸念されています。

 本書では、なぜ成果主義がうまく機能しないのかを解明し、「好き嫌いでイエスマンを評価してしまうことが評価問題の本質」と指摘しています。そして、主観による評価に代わるものとして、本当に貢献している社員を評価する「プロセス評価」を提唱します。

 「プロセス評価」とは、結果だけを評価する成果主義とは異なり、社員が成果を上げるために行った過程(プロセス)も評価するものです。それによって、目先の成果ばかり追い求める誤った結果主義から脱皮し、懸命に働く社員の普段の努力を認めることでモチベーションが上がり、企業の業績改善が図れるのです。

 本書の特徴は、成果主義の問題を指摘するだけで効果的な解決策までは示せない批判書が多い中、具体的な処方箋を示しているところです。そして、給料や昇格だけを報酬とするやり方に疑問を向け、仕事のやりがいや夢を求める自己実現の気持ちを満たす「心の報酬」の大切さに関する説明もしています。また、人事制度を作る側や評価する側だけでなく、評価される側の本音の視点に立っています。


(2009年03月25日)

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