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コラム

これからの時代に求められる評価

 バブル崩壊以降の「失われた15年」、そして「実感を伴わない経済成長」。

 

 その間、働く人々は先に明るい光の見えない「閉塞感」から抜け出すことができませんでした。その原因の一つ人が、高度成長期以来、本質的に変わっていない時代遅れの人事評価なのです。

 

 かつての右肩上がりの時代に必要とされた「イエスマン評価主義」の時代はもう終わりました。古い人事評価には別れを告げ(さらばイエスマン)、これからは、創造力を発揮し自己実現をめざそうとする人財をモチベートし評価する新しい人事評価制度(人が活きる評価)への脱皮が求められています。

 

 また、直接的なお金や出世という「物質的な報酬」だけでなく、仕事のやりがい、モチベーションや自己実現という「心の報酬」を向上させるという視点も求められています。

 

 「物理的な報酬」は、世界経済が回復するまでしばらく期待できません。しかし、失われた15年の間に日本の会社がないがしろにしていた「心の報酬」を充実させることは可能です。そうして、これからは人間性を重視する日本的な考え方を復活させていくべきなのです。

 

 経営が社員の創造性を抑圧しないように、社員の人間性を尊重する基本に立ち返ることが、今のような本当に厳しい環境下においてこそ求められているのです。

 

 もうこれ以上「失われた時代」と「閉塞感」には会社も社員も耐えられないのです。


(2009年09月19日)

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